ふぉとの輪

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ふぉとの輪事件簿 〜朝活中の誘惑〜

事件だ。

事件の匂いがする。

 

そうだ、朝だ。

この日の早朝、たしかにちゅうはやられたんだ。

 プロローグ

はじめに言っておく。

犯人は3人だ。

 

主犯は、ブルーアワーの光

協力者は水たまり

そして、とどめを刺したのは…だ。

 

プロローグ

被害者のちゅうは、その日、本当は海に行って、小さな船と朝日をドラマチックに撮るつもりだった。

そう、ドラマチックに…。

ただ、気付いた時にはホシの3人にドラマチックにやらてしまっていたんだ…。

 

ブルーアワー・木・リフレクションの誘惑からは誰も逃れられない

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当時の犯行現場の様子だ。

 

パッと見て色々分かる。犯人は証拠を残していっているもようだ。

まず、美しいブルーアワーの光。これで、ちゅうを誘惑したのだろう。

そして、地面に広がる水たまり。リフレクションを使ってちゅうを引きつけたことが分かる。

そして、木。存在感がないように見えるが、そこにポツンと寂しそうな様子が男心をくすぐる。この、小悪魔め。

 

そうだ。何度も言うが、このブルーアワー、水たまり、木の3人によってちゅうはやられたのだ。

 

犯行(撮影)の様子

『おっと!警部!!こんなところに被害者のちゅうの足跡が!!』

『これは、相当動いているな。被害者は撮影のために相当動かされたようだ。』

『これはすごいですね…。水たまりができるほど足場の悪い中、相当色んな角度から撮らされたようです。

 

『あぁ。それだけじゃない。ここを見てみろ。足跡が深くなっている。これは、地面すれすれにカメラを構えて体重がかかったせいだ。』

『え⁈ということは警部。被害者はこの足場が悪い中、色んな場所から撮らされたあげく、様々な角度からカメラを構えさせられたというわけですか⁈』

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最後の瞬間

『ここだ。』

『え⁈』

 

『ここでとどめを刺されたんだ。』

『なんだって⁈でも、警部、ここからじゃあの木をフレームに入れるなら、どうやったってど真ん中に来てしまい、いわゆる面白くない構図になりますが…。

 

『いや、ホシはあえて木が中心にくるこの場所を選んだんだ。』

『そ、そんなバカな…。でも、いったいなぜ⁈』

 

『いいか、よく考えてみろ。今回、被害者に撮らせたかったのは木だ。ただし、それは、実像だけじゃない。水たまりにリフレクションさせた木とセットになって撮らせたかったんだ。』

『リ、リフレクション!?』

 

『そうだ。そうすることによって、ここにある一本の木は二本となる。それをブルーアワーの光でドラマチックにしたかったんだ。』

『な、なるほど…。』

 

だから、その二本の木を強調させるためにフレームの中心に木とリフレクションの木の境界をもってきて、さらに構図の中に余計なものは写り込まないようにしたんだろう。余計なものが写り込まないことで木に視線が集まる。当然、リフレクションされた木にも気づく。これが、フレームの隅に木がきていたり、他のものが構図に入り込んだりしていたら、この木の存在感がうすれてしまっていただろう。

『な、なるほど…。くそ!どこまでも頭のいい犯人め!…ん?でも、木を目立たせたいならもっと木が大きく写るように撮れば良かったんじゃないですか⁈』

 

バカヤロウ!!この木の魅力はそこから感じとれる寂しさだ。葉のない枝、逆光に照らされてシルエットと化したそのフォルム。そして、近くに同じような木がないということがその寂しさを物語っている。だから、ホシは木だけでなくその周囲も余白として写させる必要があったんだ…。

『そうだったのか…。なんてやつだ…。ちくしょう!!まんまと騙されたぜ!!』

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エピローグ

以上が、この事件の全てだ。

ブルーアワー、水たまり、木により見事にちゅうはやられちまった。

 

ここまで読んでくれた読者のあんた達には、この茶番に最後まで付き合ってくれたこと、感謝している。

はっきりいって、作者もまさかこんな記事になるとは思ってもいなかったからびっくりだ。

ほんとは真面目な話を書くつもりだったらしい。

だが、そこは寛容なあんたらだ。きっと笑って許してくれるだろう。

 

おっと!また事件のようだ。それじゃ、オレは行くぜ!またな!

今日もまた、いい画を撮れよ⁈